山で作られた栄養分が川をつたって海へ流れていきます。その養分は海の生き物を元気に育ててくれるのです。
しいたけは、その養分作りの重要な役割をになっています。


キノコ類は、落ち葉や枝を分解して、自らの栄養としています。
森林では、落ち葉や枝などが微生物によって分解され、栄養分となります。この分解のときにできるのがフルボ酸です。フルボ酸は腐植土(枯れた植物や樹木などが腐り、堆積してできた有機物を多く含む土)と結合してフルボ酸鉄となります。
このフルボ酸鉄や森で作られた栄養分は、河川を通して海に運ばれます。


海中の藻や植物プランクトンの成長には窒素が不可欠で、この窒素を吸収するには、触媒の働きをする鉄が必要なので、フルボ酸鉄は大きな役割を果たします。ところが、手入れのされていない山では豊かな腐植土ができないので、フルボ酸鉄もあまり形成されず、結果として、海中の藻や食物プランクトンの栄養分である窒素が吸収できないということになってしまいます。

しかし我が国では安い輸入木材におされ、木材の自給率は20%程度に下がったため、山の手入れがおろそかになってしまいました。日本の森林の問題は、山の荒廃、洪水や渇水、スギ花粉症、地球温暖化などです。
原木しいたけは、コナラやクヌギといったドングリの生る木(広葉樹)を使って育ちます。しいたけの生産者は、森林を管理し、広葉樹を守ってきました。原木しいたけを食べることが環境を守ることへの参加です。